【コラム】藤本一平の越境ホッケープレイヤー欧州観戦記 Part.1

2018.09.28 12:59

なぜこの旅程になったか。激しいドイツの選手間競争

オランダの2試合は男子ホッケー日本代表「サムライジャパン」の田中健太選手(以下、HGCサポーターが呼んでいたように親しみを込めてケンタと書かせてもらいます)が所属するHGCの試合を観ることを目的に選んでみました。

弾丸旅行ではあるがせっかく行くのだから多く試合を観れる日程にしたい。そう思ってリーグ戦のスケジュールを調べ、どちらもアウェイ戦となってしまうが日本からのアクセスがいいアムステルダム周辺で2試合観れる日程が見つかり、この旅程を選択しました。

またドイツの試合は、スコットランド代表のウェイ・アダムス選手(以下、ウェイ)の所属するDusseldorfer HCの試合を観ることを目的として選びました。

藤本一平氏とスコットランド代表ウェイ・アダムス選手。 写真/藤本一平

藤本一平氏とスコットランド代表ウェイ・アダムス選手。
写真/藤本一平

「ウェイって誰だ?」そう思う方もいると思うので、ここで9/22(土)ドイツでなぜこの試合を観戦することになったのか、その経緯について触れたいと思います。

もともと9/22(土)はHarvestehuder THC(以下、ハルヴェステフーデ)というチームの試合を観るつもりでした。ハルヴェステフーデの男子チームには2人の日本人選手が所属しており、彼らのプレーを観たいと思っていました。(ちなみに女子チームには元コカ・コーラレッドスパークスの新井麻月選手が所属している)

1人は私の母校でもある天理高校を卒業後、1年間ドイツでプレーすることを選択し、ドイツに渡った19歳の永吉拳選手。そして、もう1人は今シーズンより某総合商社を退職する決断を下してドイツへ渡った28歳の飯高選手です。ハルヴェステフーデはハンブルグに拠点を置くチームであり、9/22(土)はデュッセルドルフに近いクライフェルトでのアウェイ戦を予定していました。

ハンブルグはさすがに遠いですが、アムステルダムから特急電車で2時間強で移動できるデュッセルドルフ近くの試合であれば行けそうだ、と考え、この試合を旅程に入れていたのです。が、そこはEHL(ユーロホッケーリーグ)で優勝した歴史を持つクラブです。選手間の競争も激しいようで、残念なことに2人とも今回の試合のメンバーから外れてしまったのでした。2人のプレーを見れないのであれば、どうしようか。

試合日程をあらためて確認すると、私が早稲田大学ホッケー部でプレーしていた当時、東京工業大学への留学中に早稲田の東伏見ホッケー場で一緒に練習していたスコットランド代表のウェイが所属するDusseldorfer HC(以下、デュッセルドルファー)のホームゲームが開催されることがわかりました。

ちなみに、このチームはベルテクスホッケーチーム(旧名古屋フラーテルホッケーチーム)の長澤克好選手が所属していたチームです。さらに現在仕事の関係でデュッセルドルフに駐在中の慶應義塾大学ホッケー部のOB、1学年後輩の的場章吾君(以下、ショウゴ)が練習参加しているクラブでもあります。(ショウゴは正式にクラブ会員とはなっていないが定期的に練習参加し、セカンドチームなどの試合には出ているそう)

よし、こちらを観に行こう、ということで、当初の予定を変更し、旅程2(ドイツ・デュッセルドルフ)の試合を観戦することにしました。

オランダ、ドイツに加え、フランス情報も

補足情報となりますが、第2部、第3部ではオランダ、ドイツに加えて、フランスが含まれていますのでその点についても触れたいと思います。

旅程2(ドイツ・デュッセルドルフ)、旅程3(オランダ・HGC)の試合は一緒に観戦したホッケー仲間がいます。1人はすでに触れたショウゴ。もう1人は学習院大学ホッケー部OBで、現在25歳という若さながら仕事の関係でパリに駐在している小田洋希君(以下、ヒロキ)。ヒロキは、私の大学時代の恩師である小田洋一郎さん(元早稲田大学ホッケー部監督で現在は同強化委員長)のご子息であり、私が大学生当時、ヒロキは東伏見ホッケー場にもよく顔を出してくれて、ときおり練習にも参加して一緒にホッケーをした仲です。

彼は現在、フランスのホッケーリーグ1部のチーム、スタッドフランセーズ(Stade Francais Hockey)に所属しており、GKとしてプレーしています。(本人いわくチームの3番手で基本的にはセカンドチームの試合に出ることが多いそう)

英語が堪能なヒロキがいれば心強い、ということで今回の旅に帯同してもらい、その道中で聞いたフランス情報についても紹介したく、フランスも含ませてもらいました。

それでは、次回の第2部では、各試合の内容にも触れながら日本との比較について書いていきたいと思います。

◆第2部日本とオランダ、ドイツ、フランスを比べて感じたこと「パフォーマンス面」へ続く。

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