2019.06.26 16:35 | 日本代表
インドでのFIHシリーズファイナルを戦い終えた男子日本代表サムライジャパン(世界ランキング18位)は、現在、福井県越前町にてカナダ代表 (世界ランキング10位) とのテストマッチ(計4試合)に臨んでいる。
カナダは7月下旬~8月上旬にかけて行われるパンアメリカン大会(優勝国は東京オリンピックの出場権を獲得)に向けての強化遠征として来日した。福井でテストマッチが開催されるのは初めてだ。
世界ランキング上位国とのテストマッチはサムライジャパンにとってもレベルアップにつながる貴重な機会となる。
テストマッチ4試合以外に交流試合も開催され、22日は福井クラブ 対 カナダ(2-4でカナダが勝利)、23日は日本代表 対 福井工業大学(9-0で日本代表が勝利)の試合が行われた。
24日のテストマッチ初戦は3-3で引き分けとなり、本日26日の第2戦は5-2で日本がカナダに勝利した。
今回のコラムでは24日のテストマッチ初戦で、初キャップを記録した2人の若きサムライを紹介したい。
1人目は永井祐真(岐阜総合学園→立命館大学→岐阜朝日クラブ)だ。(身長164cm,体重54kg:ホッケー日本リーグパンフレットより)
小柄ながらスピードとテクニックを兼ね備えた23歳。中盤より前のポジションでプレーすることが多い攻撃的な選手だ。
父はソニーHC BRAVIA Ladiesの監督・永井裕司氏(リオデジャネイロオリンピック女子日本代表監督)。さくらジャパンの永井友理・葉月が姉で2人とも代表キャップ数は100を超える。
今回、代表デビューを果たした永井がどこまでそのキャップ数を伸ばすことができるか、注目だ。
2人目は高橋洋介(山梨学院高校→山梨学院大学)。19歳。(身長170cm,体重60kg:ホッケー日本リーグパンフレットより)
中盤でプレーし、24日は代表デビュー戦でゴールを決める勝負強さも持ち合わせている。
父は元日本代表の高橋義徳氏(日本ホッケー協会・強化本部副本部長)だ。
3月のサムライジャパン 対 U21日本代表のチャレンジマッチではU21チームで出場していた高橋。
今回のテストマッチでデビューを果たしたことは同世代の選手たちにとっても刺激となるだろう。
ここで3人目の紹介も加えたい。永井、高橋より一足先にサムライジャパンデビューを果たしたのが下記の記事でも紹介した藤島来葵(飯能南高校→立命館大学)だ。(身長177cm,体重67kg:ホッケー日本リーグパンフレットより)
長い手足を活かしたディフェンスが持ち味の藤島。父は元日本代表で現在はALDER飯能の監督を務める藤島弘介氏。祖父も元日本代表だ。
インドは衛生面などの事情で体調を崩しやすい過酷な遠征地のひとつ。
そこで得た国際大会出場の経験を今後に活かし、同世代を引っ張っていく存在になってほしい選手の一人だ。
DNAが受け継がれ、幼いころからホッケーに触れることの多い環境で育ったことが想像される3選手。
若い世代の台頭はチーム内の競争を活性化し、チーム力の底上げにつながる。
現在定着しているメンバーの定位置を脅かすような選手がさらに多く出てくることを期待したいところだ。
(文・藤本一平)
■テストマッチの試合結果はこちらから