2022.04.28 16:35 | 海外
欧州クラブの大会「2022 EuroHockey Club Trophy Ⅰ Men」(ECT Ⅰ)は現地時間18日、フランス・パリで決勝戦が行われ、日本代表経験のある谷光未有が所属するフランスのCA Montrouge(モンルージュ)がスイスのHC Rotweiss Wettingenを2対1で下し、連覇を果たした。
谷光は予選ラウンド3試合と決勝戦の計4試合すべてに出場し、予選ラウンド3戦目はポルトガルのAD Lousada相手に3得点をあげる活躍を見せ、優勝に大きく貢献した。
ECT Ⅰは欧州のホッケー統括団体、EHF(The European Hockey Federation)主催のクラブが出場する大会のなかで2番目に権威のある大会。(最も権威があるのはEHL=Euro Hockey League)
大会にはフランス(9)、ロシア(24)、ポーランド(27)、ウクライナ(29)、ベラルーシ(32)、チェコ(33)、スイス(35)、ポルトガル(44)の8カ国から各国1クラブずつが出場予定だったが、ロシアのDinamo ElektrostalとベラルーシのStroitel Brestはロシアのウクライナ侵攻に伴い、出場が認められなかった。ポーランドのGrunwald PoznańとウクライナのOKS Vinnitsaは出場を辞退した。(カッコ内は各国代表チームの世界ランキング=記事公開時点)
出場した4チームで総当りの予選ラウンドを行い、予選1位と2位が決勝戦で、3位と4位が3位決定戦で対戦した。
CA Montrouge 2-1 HC Rotweiss Wettingen
▼大会TMS:
https://eurohockey.altiusrt.com/competitions/256
2021年大会に続き、2022年大会も優勝することができました。ホームでの開催ということもあり、フランスリーグでは見たことがない数のファンが会場で応援をしてくれました。また、仮設スタンドの設置やカラースモーク、バー、DJなどTHE海外の大会を味わうことができました。
一番衝撃だったのは、普段クラブの清掃の仕事をしている方が、チームカラーのコスチュームを着て、頭に『CAM』(クラブ名の略称)の2つの剃り込みを入れて全力で応援をしてくれたことです。
3戦目のAD LOUSADA(ポルトガル)戦では、ペナルティーコーナー(PC)のドラッグフリックシュートでハットトリックを決めることができました。MCの実況で名前を呼ばれ、スタンドからも自分の名前を叫んでもらえたことは、とても自信にもなりました。
決勝では、HC Rotweiss Wettingen(スイス)と戦い、試合終了間際に失点をしたものの、2-1で勝利しました。試合終了のホーンがなると同時に、選手やスタッフはもちろん、ファンもグランドに駆け寄り、チームみんなで優勝の喜びを分かち合うことができました。
この大会を開催するにあたり、選手がベストパフォーマンスを出せる環境を作っていただいた多くの方に、とても感謝をしております。
・同時期に開催されたEHL(Euro Hockey League)について
今シーズンのフランスリーグ(エリートリーグ)のチャンピオンになることで、来年のEHLの出場権を獲得することができます。CA Montrougeは現在リーグ上位をキープしており、優勝の可能性はとても大きいです。今週末から再開されるフランスリーグにフォーカスして優勝を目指します。
▼谷光未有のInstagram
今大会を終え、CA Montrougeはフランス国内のリーグ戦「エリートリーグ」への戦いに戻る。エリートリーグは10チームで構成され、ホーム&アウェイの総当り戦後に上位4チームによるプレーオフで順位を決める。
CA Montrougeは強豪クラブのひとつ。新型コロナウイルス感染拡大の影響で過去2シーズンはリーグが途中で中止となったが、中止時点の順位は2020~21シーズンは4位(3勝1分)、2019~20シーズンは1位(10勝2分)だった。全日程を消化した2018~19シーズンは15勝3敗で2位だった。
2021~22シーズンは9月12日に開幕。CA Montrougeは14試合を消化し、勝点37(12勝1敗1分)で2位につけている。
リーグ戦は残り3試合で、次戦は5月1日15時(現地時間)から8位のFC Lyonと対戦する。