品川ホッケークラブ2020がフェアプレー賞受賞、前田HC「試合を重ねていく過程で選手の「心の成長」も見て取れました」/全国スポーツ少年団交流大会

2022.08.30 12:06 | 高・中・スポ少

 8月12日(金)から3日間、大井ホッケー競技場(東京都品川区、大田区)で「第45回全国スポーツ少年団交流大会」が行われ、男子はいわてホッケースポーツ少年団(岩手県)が、女子は各務原オレンジスポーツ少年団(岐阜県)がともに初優勝を飾った。

 参加全チームの競技1~2日目の試合の様子から、大会側が判断し男女各1チームに与えられる『フェアプレー賞(女子)』を品川ホッケークラブ2020スポーツ少年団(東京都)が受賞した。男子は一迫ホッケースポーツ少年団(宮城県)が受賞した。
 品川ホッケークラブ2020の受賞理由は、試合を重ねるごとに成長していくのがはっきり分かった。ベンチからの声がけや、チームメイト同士の励まし合いやポジティブで楽しそうな声がけがとても印象に残ったため。

品川ホッケークラブ2020のベンチ 写真=金子周平

 品川ホッケークラブ2020スポーツ少年団のヘッドコーチを務める前田祐介さんに受賞の気持ちや大会中の様子について伺った。

コミュニケーションの取り方に変化・成長を感じました

--フェアプレー賞の受賞おめでとうございます!受賞を知ったときの気持ちをお聞かせください。

前田:大変恥ずかしながら、このような賞があることを存じ上げず、その場にいたスタッフ含め、なぜうちが?と、ただただ驚いていました。。。(笑)

--フェアプレー賞の受賞について子どもたちはどのような反応でしたか?

前田:子どもたちは閉会式に参加できず、私からの報告となりましたが、とても喜んでいました。

--選考理由の「試合を重ねるごとに成長していくのがはっきりわかった」とありますが、それを感じた場面や具体的なエピソードがあれば教えてください。

前田:ホッケースキルが成長したのは間違いなく感じる部分でしたが、それ以上にコミュニケーションの取り方に変化・成長を感じました。
 初日は主にコーチ陣主導で話し合いをしておりましたが、試合を重ねるごとに6年生が中心になって「次はこうしよう!」など、みんなが自発的にコミュニケーションを取るようになりました。
 2日目の初戦で先制点の後すぐに失点したことを反省し、次戦では先制した時に「ここからだよ!」と選手同士で声を掛け合っていました。大人でも得点後の気持ちの切り替えは難しいと思いますが、子どもたちは当たり前のようにチームを鼓舞する声掛けが出来ていましたし、その後しっかり気持ちを切り替え、守ることが出来ていました。
 試合を重ねていく過程で選手の「心の成長」も見て取れました。

ペナルティコーナーで守備につく品川2020 写真=金子周平

言われるがままではなく、自主的に考え、行動できるようになってほしい

--普段練習はどのくらいの頻度で、何人が在籍していますか。

前田:練習は月に2~3回程度です。チーム人数は男女合わせ72人で、1年2人、2年5人、3年11人、4年9人、5年17人、6年11人、中学生以上17人です。

--普段の練習で、心がけていることやチームの目指す姿など教えてください。

前田:練習開始前と終了後のグラウンドへの大きな声でのあいさつと、自分たちで話し合わせること、を意識させています。
 グラウンドへのあいさつは、どのチームも行っていることと思いますが、なぜあいさつするのか?と尋ねると案外答えられなかったりします。当クラブでは、「今からホッケーをやるんだ」、「これで今日はホッケー終わり」という「オン・オフ」のスイッチを意識して、活動に集中させるようにしています。

 練習の最後には、試合やゲームを行いますが、その際は、子どもたちだけでの作戦タイムを設けるようにしています。自分たちでポジション決めたり、攻め方・守り方を考えたりと、とりあえず、考えさせます。上手くいかない場合は、コーチがアドバイスをする形をとります。いろんな場面で、言われるがままではなく、自主的に考え、行動できるようになってくれればと思います。

--「うちのチームはここが違う!」など、アピールポイントはありますか?

前田:コーチが男女とも全員、社会人チーム所属の現役の選手であること。子どもたちと一緒に練習します。(ときどき本気で)
 コーチと選手というよりも、同じ選手として、コミュニケーションをとりながら楽しく活動できていることが魅力のチームです。

--今後の目標は?

前田:今までと変わらず、「ホッケーを楽しむ!」が目標です。当クラブの最終的なゴールは、「未来のサムライ・さくらを輩出する!」です。

品川ホッケークラブ2020スポーツ少年団(女子)の試合結果

【予選リーグ】
dグループ3位通過

【フレンドリーリーグ】
アグループ2位通過

【フレンドリートーナメント】

最終結果:フレンドリートーナメント3位

フレンドリートーナメントの朝日戦 写真=金子周平