2023.08.10 20:00 | 日本代表
第7回男子アジアチャンピオンズトロフィー(主催:アジアホッケー連盟)は9日、メイヤーラダクリシュナンホッケースタジアム(インド・チェンナイ)で予選リーグが行われ、日本代表サムライジャパン(WR*19位)は中国(WR27位)と対戦し、2-1で勝利した。(写真=アジアホッケー連盟)
日本は8分にペナルティーコーナー(以下、PC)を獲得し、DF⼭⽥翔太(岐⾩朝⽇クラブ)のドラッグフリックシュートが決まり、先制。54分、FW福⽥健太郎(岐⾩朝⽇クラブ)がPCのタッチシュートを決めて、2点リードを奪う。57分にフィールドゴールを許したが2-1で逃げ切った。なお、この試合のPlayer of the matchに山下学(フリークス東京)が、Young player of the matchに永吉拳(LIEBE栃木)が選出された。
日本は予選リーグ全5戦を終え、1勝2敗2分けの勝ち点4。日本、韓国、パキスタンが勝ち点4で並んだが、得失点差-1の韓国が3位、-2の日本が4位、-5のパキスタンが5位となり、日本は準決勝進出を決めた。
*WR:国際ホッケー連盟(FIH)世界ランキング=2023年8月10日時点
▼ハイライト動画(アジアホッケー連盟のYouTube)
▼順位表
▼山下学と永吉拳のインタビュー(通訳は中條友博アシスタントコーチ)
プールマッチ第5戦目は世界ランキング25位*の中国との対戦となった。
第1・2Q
日本は立ち上がりから積極的に中国に対してハイプレスをかけ、ゲームコントロールしていく。立ち上がりから上手くスペースを使ってbuild-upし相手の23m内に侵入していく。サークル付近にボールを運ぶものの、なかなか得点チャンスをつくることができない。相手のディフェンスに対してFWの選手が慎重にボールをキープする時間帯が続いた。開始8分、PCを獲得すると#2山田が狙いすました強烈なフリックシュートで先制し1-0とした。勢いに乗った日本は1QにPCを連続で獲得するが追加点を獲る事ができない。日本は1Q終了間際のPCからPSを獲得したが、相手チームのビデオリファーラルによりロングコーナーへと判定が変わってしまう。終始、日本ペースで進み、守備ではベテラン#13山下#20大橋を中心にカウンター攻撃を防ぎ、攻撃ではMFの#8高出がゲームコントロールの起点となり試合をつくる。日本にチャンスはあるものの前半は1-0のまま終了した。
第3Q
後半に入ると、中国は前半とは違いポジションを広くとりサイドアタックをメインにbuild-upし始める。日本は守備を固め、ファーストプレスラインを60Yにし相手のサイドアタックをケアしながらチャンスを伺う。両チームとも激しいターンオーバーが繰り返されるも、決定的なチャンスをつくることができず3Qが終了する。
第4Q
なんとか追加点をとりたい日本は、前線までボールを繋ぐが、なかなかサークルに侵入する事ができない。日本はリズムを変えて攻撃のスピードを上げるが、パスのミスが増え中国にボールを支配される時間が続いてしまう。46分、日本は中国にPCを奪われピンチとなるが、中国の強烈なフリックはゴールの枠を外れ得点にはならない。セミファイナル進出のために1点でも多く点を取りたい日本は上手くピッチの外と中央を使いながらゲームコントロールする。54分、サークル内でボールを受けた#18加藤がPCを獲得する。このチャンスで日本はタッチシュートを選択し、#7福田がゴールの右隅に決め2-0とした。しかし、中国は諦めることなく日本のエリアに侵入してくる。58分、日本のパスをインターセプトした中国は、素早くパスを繋ぎ左サイドからリバースシュートを放ちゴールネットを揺らす。直後に日本はビデオリファーラルを要求し反則をアピールするが判定は覆らず2-1となる。残り2分、日本は追加点をとるために猛攻を仕掛けるも、ホーンがなり試合終了。
今大会初勝利となり予選プール4位でセミファイナル進出が決まった。
*この試合の敗戦で中国の世界ランキングは25位から27位に下がった。
本大会は、東京五輪で銅メダルのインド、前回優勝の韓国、準優勝の日本、マレーシア、パキスタン、中国の6チームによるリーグ戦を実施し、その後、リーグ戦1位 対 4位、2位 対 3位の準決勝が行われる。5位、6位は5位決定戦に回る。
4位通過となった日本は、日本時間8月11日24時(12日0時)から行われる準決勝で、予選リーグで引き分けたインドと再戦する。
本大会の試合はFIHのホッケー映像配信サイト「Watch.Hockey」(英語)で配信されている。(アカウント登録と有料パスの購入が必要)
■大会情報(日本ホッケー協会HP)
https://www.hockey.or.jp/samurai/act/f2023-chennai