2024.05.23 1:30 | 海外
FIH男子プロリーグは２２日、ベルギー・アントワープで男子２試合が行われた。（写真＝国際ホッケー連盟）
開催地ベルギー（世界ランキング２位／以下、WR）はアイルランド（WR１１位）に１－２で敗れた。インド（WR５位）はアルゼンチン（WR７位）と引き分け、シュートアウト戦（以下、SO戦）を制して、勝ち点２を獲得した。（勝ち点の配分は勝利＝３、SO勝＝２、SO敗＝１、敗戦＝０）。
アイルランドは粘り強い守備でベルギーの攻撃を防ぎ、チャンスを伺う。第１Q１１分、ベルギー守備陣の裏のスペースで待ち構えていたアイルランドの９番Matthew Nelsonがタッチシュートを決めて先制。さらに第２Q５分、アイルランドがPSを獲得し、これを２９番Lee Coleが決めてリードを広げる。２－０で迎えた後半、ベルギーは五輪王者の意地を見せ、猛攻を仕掛けるが第３Qはスコアが動かない。第４Q１０分にベルギーは１７番Guillermo Hainautが１点を返すがその後は得点を奪えず。アイルランドが世界ランキング２位のベルギーから大金星をあげた。この試合のPlayer of the Matchにアイルランドの主将Sean Murrayが選出された。
アイルランドはプロリーグ初勝利。１０戦１勝９敗で９チーム中最下位。ベルギーは５戦１勝４敗で８位につけている。
なお、この試合でベルギーのエースストライカー、Tom Boonの顔面に味方が打ったシュートが当たり、３０針を縫う怪我を負った。
■Tomが怪我した際の様子（ベルギー男子代表のInstagram投稿）
第１Qにインドの１１番Mandeep Singhがゴール前に走り込み、右バックライン際からのパスをワンタッチで押し込み、先制。対するアルゼンチンは第２Q１０分、ペナルティーコーナー（以下、PC）のこぼれ球を２３番Lucas Martínezが押し込み、同点に追いつく。第４Q１０分、インドの１４番Lalit Upadhyayがリバウンドを決めて２－１とリード。しかし、試合終了直前にアルゼンチンがPCを獲得し、２１番Tomas Domeneが決めて２－２の同点に追いつき、試合が終了。SO戦はサドンデスまでもつれたが、インドのGK１６番P. R. Sreejeshが好セーブを見せ、５－４でインドがSO戦を制した。
■試合写真（FIHのFacebook投稿）
FIHプロリーグ（以下、プロリーグ）は国際ホッケー連盟（FIH）主催の２０１９年１月からはじまった国際大会。それ以前まで開催されていたチャンピオンズトロフィー、ワールドリーグ・セミファイナル、ワールドリーグ・ファイナルに代わる大会としてスタートした。
男女９チームがホーム＆アウェイ戦による総当りトーナメントで競い合い、シーズン終了時点でのトップチームがリーグ優勝となる。２０２３－２４大会は１２月から６月にかけて行われ、優勝チームには２０２６年W杯の出場権が与えられる。第４回大会（２０２２－２３年）以降、シーズン終了時の最下位チームはFIHネーションズカップ（Nations Cup）に降格し、同大会の勝者が翌年のプロリーグに昇格する仕組みとなった。
日本は男女ともにFIHプロリーグへの出場経験はなく、１つ下のカテゴリーのFIHネーションズカップに出場。女子はネーションズカップの第１回大会（２０２２年１２月／スペイン・バレンシア）で８チーム中３位、男子は第１回大会（２０２２年１１月～１２月／南アフリカ・ポチェフストルーム）で８チーム中６位だった。
２０２４年６月の女子第２回大会（スペイン・バルセロナ）にさくらジャパンが出場する。サムライジャパンは第２回大会（２０２４年５月～６月／ポーランド・グニエズノ）に出場しない。（ネーションズカップへの出場条件は「２０２３年１月３１日時点の、FIHプロリーグ参加国以外の世界ランキング上位７チーム」であり、同日時点のサムライジャパンの世界ランキングは１９位で条件に満たなかったため。開催国ポーランドは同日時点で日本より世界ランキングが下位だったが開催国枠で出場が決まり、男子は例外的に９チームが出場する）
