【連載インタビューvol.2】男子ホッケー日本代表サムライジャパン穴井善博HC「『ALL OUT』のスローガンでロス五輪へのチケットを」

2025.12.16 11:45 | 日本代表

インドとの大きな差はアジリティー

―アジアカップでは強国のインドと接戦でした。

 相手はフルメンバーでした。0―2から1―2、1―3、2―3と、諦めずネバーギブアップでやれて、体を張って相手をブロックできているといった部分はありました。

―強化は確実に前進している印象です。

 どうやったら勝てるかはチームとして見えてきているので、オールアウト、気持ちの部分に加え、就任時から試合の構成、リスク管理のことを徹底しています。このエリアにおけるリスクのパーセンテージを設けて、ここではこれだけリスクを負ってもいいよ、このエリアはリスクゼロとか、どんなプレーをエリアで選択するかをチームに落とし込んできました。それも成熟し、選手に浸透しています。

エリアごとのリスク管理を徹底

―大会結果以上の手応えが得られているのではないでしょうか。

 そこは実感していますが、この世界は結果が全てなので。結果を出していくために細かなところの見直し、向上が必要です。特にインドとの大きな差というのは、アジリティー(俊敏性)だと思っています。セットプレーもしかりですが、アジリティーの差があります。

―ストップアンドゴー、すぐに次の動作に移ることが局面を左右する競技です。

 テクニックとか、ホッケーの差というのはなく、アジリティーが大きいと思っています。今年からS&C(ストレングスアンドコンディショニング)のコーチを入れて、徹底して強化しています。特に切り返し、ストップ動作からの方向転換で、ホッケーはそういった動作が多く、左右、前後、細かな動きが必要。戦う姿勢、オールアウトはできているし、後はアジリティーが備わればいいチーム、勝てるチームになると思っています。