2018.02.01 18:51 | 海外
こんにちは。
これまで2回にわたり、ヨーロッパ最高峰のホッケープロリーグであるEuro Hockey Leagueについてお伝えしてきました。
今回vol.3では、ユーロホッケーリーグの試合会場や今シーズン(2017-2018年)の途中結果についてお伝えします。
現在、ユーロホッケーリーグは2017-2018年シーズンの真っ只中です。大会は全部で5ラウンドあるうち、第1ラウンドまで終了しています。
第1ラウンドの試合会場はスペインのバルセロナにある「pau negre stadium」。
2017年10月6日~8日の3日間で12試合が行われました。
「pau negre stadium」はホッケー場と陸上トラックの施設で、観客収容人数は1500人。
写真奥に見えるドームは「Palau Sant Jordi(パウラ・サン・ジョルディ)」という屋内球技場。1992年バルセロナオリンピックを契機に建設されたもので、設計者は日本の建築家、磯崎新(いそざきあらた)さんです。
試合会場の「pau negre stadium」周辺には「Palau Sant Jordi(パウラ・サン・ジョルディ)」やバルセロナオリンピックメインスタジアムの「Estadi Olímpic Lluís Companys(エスタディ・オリンピック・リュイス・コンパニス)」があります。
第1ラウンドではプール内でランキングポイント(勝ち点)を競い、各プールで1位になったチームのみが第2ラウンドに進出することができます。プールはABCD4プールあります。
Aプール | HC Bloemendaal | Wimbledon | SV Arminen | 勝点 | 差 | 順位 |
---|---|---|---|---|---|---|
HC Bloemendaal
(オランダ) |
※ | 〇 4-0 | 〇 15-2 | 10 | 17 | 1 |
Wimbledon
(イングランド) |
● 0-4 | ※ | 〇 9-0 | 5 | 5 | 2 |
SV Arminen
(オーストリア) |
● 2-15 | ● 0-9 | ※ | 0 | -22 | 3 |
スコアを見ると、例えばHC Bloemendaal対SV Arminenでは15-2と、かなりの点数差があるように思いますよね。しかし、ユーロホッケーリーグでは今シーズンからフィールドゴール(FG)とペナルティーストローク(PS)は1回決まると2得点なので、得点が大きくなるのです。ペナルティーコーナー(PC)は1得点です。
この試合の得点の内訳
HC Bloemendaal
FG:5回=10点
PS:2回=4点
PC:1回=1点(計15点)
SV Arminen
FG:1回=2点(計2点)
この試合で合計15点を決めた HC Bloemendaal は試合開始9分と10分にPSを獲得しました。試合の早い時間帯にPSを2回獲得し、4得点できたことで、ますますチームに勢いが出ました。
Bプール | Uhlenhorst Mülheim | Dinamo Elektrostal | Cardiff & Met | 勝点 | 差 | 順位 |
---|---|---|---|---|---|---|
Uhlenhorst Mülheim
(ドイツ) |
※ | △ 3-3 | 〇 10-0 | 7 | 10 | 1 |
Dinamo Elektrostal
(ロシア) |
△ 3-3 | ※ | 〇 11-2 | 7 | 9 | 2 |
Cardiff & Met
(ウェールズ) |
● 0-10 | ● 2-11 | ※ | 0 | -19 | 3 |
Bプールは第2ラウンド進出をかけ、 THC Uhlenhorst Mülheim と Dinamo Elektrostal が熱い戦いをしました。
この試合の前に既に両チームとも Cardiff & Met に勝利し、ランキングポイント(勝ち点)は5点で同点でした。わずかに得失点差1で THC Uhlenhorst Mülheim が有利な状況でした。
第2ラウンド進出の条件
THC Uhlenhorst Mülheim 引き分け以上、
Dinamo Elektrostal 勝利
直接対決では、まず Dinamo Elektrostal がPSで先制点を挙げ、その後、PCで追加点も決め、スコアは0-3となります。
しかし、THC Uhlenhorst Mülheim も意地を見せ、37分にFGを決め、2-3と追いかけます。
そして、試合終了時間4分前に THC Uhlenhorst Mülheim がPCを決めて追いつき、結果は3-3の引き分けとなりました。
得失点差で上回っていたため、Bプールの1位は THC Uhlenhorst Mülheim となり、第2ラウンド進出を決めました。
Cプール | Racing Club de Bruxelles | WKS Grunwald Poznan | Banbridge HC | 勝点 | 差 | 順位 |
---|---|---|---|---|---|---|
Racing Club de Bruxelles
(ベルギー) |
※ | 〇 6-2 | 〇 6-2 | 10 | 8 | 1 |
WKS Grunwald Poznan
(ポーランド) |
● 2-6 | ※ | 〇 6-0 | 5 | 2 | 2 |
Banbridge HC
(アイルランド) |
● 2-6 | ● 0-6 | ※ | 0 | -10 | 3 |
Cプールの Racing Club de Bruxelles 対 Banbridge HC の試合は第1ラウンドの12試合の中で最も警告(カード)が出された試合でした。イエローカードとグリーンカード計11枚の警告です。
55分 Racing Club de Bruxelles
57分 Banbridge HC
58分 Banbridge HC
59分 Racing Club de Bruxelles
と、試合終了時間5分前にイエローカードが4枚も出され、両チーム9人ずつで試合をする場面がありました。
Dプール | Saint Germain HC | Club Egara | Bromac Kelburne | 勝点 | 差 | 順位 |
---|---|---|---|---|---|---|
Saint Germain HC
(フランス) |
※ | 〇 6-4 | 〇 1-0 | 10 | 3 | 1 |
Club Egara
(スペイン) |
● 4-6 | ※ | 〇 9-1 | 6 | 6 | 2 |
Bromac Kelburne
(スコットランド) |
● 0-1 | ● 1-9 | ※ | 1 | -9 | 3 |
Dプールの Saint Germain HC と Club Egara の試合は最後まで両者譲らず、白熱した戦いになりました。
既に両チームとも Bromac Kelburne に勝利し、ランキングポイント(勝ち点)を5点持っていました。
第2ラウンド進出をかけ、10月8日に直接対決を迎えました。
55分までは
Saint Germain HC
FG:2回(計4点)
Club Egara
FG:1回
PC:2回(計4点)
4-4で試合が展開されていました。
このまま引き分けで終了するかと思われましたが、試合終了時間1分前に Club Egara の選手にイエローカードが出され、 Saint Germain HC がペナルティストローク(PS)を獲得。
この試合で先制点も決めたHugo Genestet選手が決めきり、チームに2得点をもたらし、 Saint Germain HC が第2ラウンド進出を決めました。
もし従来通りどのゴールも1得点だったら、同じ試合内容でも、 Club Egara が第2ラウンド進出になるので、新しい得点方法により明暗が分かれた一戦となりました。
次の第2ラウンドは2018年3月30日と31日にオランダのロッテルダムで行われます。
その結果も今後随時更新してまいります。
次回の海外情報は国際ホッケー連盟(FIH)の「HOCKEY STARS AWARDS 2017」について、ノミネートされている選手や表彰部門についてお伝えします。
公式動画も迫力満点です。
次回もお楽しみに