2019.06.04 18:57 | 日本代表
2019年6月6日から男子FIHシリーズファイナル・インド大会が開幕する。
FIHシリーズファイナルは24か国が3会場に分かれて戦うFIH主催の国際大会であり、2020年東京オリンピックの「最終予選への出場権獲得」のかかった大会でもある。
男子ホッケー日本代表「サムライジャパン」は3会場のうち、インドで開催される大会に参加する。(マレーシア大会はすでに終了。フランス大会は6月15日開幕)
インド大会には以下の計8カ国が出場する。
・FIHシリーズファイナルの下部大会であるFIHホッケーオープンを勝ち進んできた5ヶ国
・FIHプロリーグに参加していない国の中で世界ランキング上位3ヶ国
オリンピック最終予選大会への出場権が与えられるのはインド大会で上位2カ国のみ。各国メンバーを揃えて大会に臨んでくるだろう。
FIHシリーズファイナル・インド大会への出場国を世界ランキング順に並べると下記の通りである。
インド (5)
南アフリカ (16)
日本 (18)
ポーランド (21)
ロシア (22)
アメリカ (25)
メキシコ (39)
ウズベキスタン(43)
日本は世界ランキング順で上から3番目。インドは世界ランキング5位と、出場国中、頭一つ飛びぬけている。
今大会はオリンピック最終予選大会への出場権がかかった大会であるが、日本代表はすでに開催国枠でオリンピック出場権を獲得している。
2020年東京オリンピックに出場できるのは12カ国。下記の枠によって決まる。
・開催国枠(日本)
・5大陸の優勝国枠(5枠)※
・最終予選枠(6枠)
※男子日本代表は2018年のアジア競技大会で優勝したため、「開催国枠」と合わせて、アジア大陸の「優勝国枠」も獲得した。そのため、「最終予選枠」が1枠増えて7枠となった。
すでに日本代表はオリンピック出場権を獲得しているのに、なぜこの大会に出場するのか。
それは世界ランキングが東京オリンピックの予選リーグの組分けに影響してくるからだ。
対戦が注目されるのはアジアの雄・インドと、アフリカ大陸のトップ国・南アフリカ。
いずれも東京オリンピックへの出場が有力視されるチームだ。
日本以外の国々はオリンピック出場のためになんとしても上位進出をせねばとガチンコで挑んでくる中で、「サムライ」たちが現時点でどのような戦いを見せてくれるか
今大会はその試金石となる。
サムライジャパンのアイクマンヘッドコーチのTwitterでは現地ホテルの歓迎セレモニーの様子が公開されている。
Arrived in Bhubaneswar for the Hockey Series Finals pic.twitter.com/QrkmNDpgD4
— siegfried Aikman (@SiggyAikman) 2019年6月2日
アイクマンヘッドコーチのInstagramでは現地での練習の様子も動画で紹介されている。
アイクマンヘッドコーチは、「(大会会場である)ブバネーシュワルのセカンドピッチにて、そろそろトレーニングが始まるところ」というコメントとともに、開催地オリッサ州の人々が、最近現地を襲ったサイクロンの被害から素早く復旧するためにハードワークしていた様子に対して、「オリッサ州の人々には脱帽だ」とコメントを入れている。
サムライジャパンの初戦は大会第2日の6月7日(金)。日本時間午後12時15分試合開始予定だ。
過去、日本とメキシコが国際大会で対戦したのはわずか2回。
1回目は1968年のメキシコオリンピックで2-1で日本が勝利。
2回目は2015年のワールドリーグラウンド2(シンガポール)で6-0で日本が圧勝という結果だった。
元アルゼンチン代表でリオデジャネイロオリンピックの金メダリストであるルーカス・レイ選手にメキシコの印象を聞いたところ、
「アルゼンチンは通常、メキシコをマークはしていない。アメリカ大陸でライバルとなるのはカナダだからだ。メキシコにはたいてい1、2名のスキルフルな選手がいるが、国際的なトップチームには遠く及ばない」
という回答だった。
気温が約30度を超えることも多い6月のインド。
また、開催地であるブバネーシュワルはホッケーファンが非常に多い地域でもあり、大会会場となるカリンガスタジアムは熱狂的なファンが多く駆けつけることで知られている。
初戦は格下との対戦となるが、相手どうこうというよりも、まずは気候や環境など素早く適応することがキーとなりそうだ。
2015年5月にサムライジャパンはこの地でテストマッチを行っており、今大会のメンバーの中では山下選手、田中健太選手、北里選手、三谷選手、村田選手、星選手、膳棚選手の7名が出場している。
ベテラン選手を中心に、立ち上がりでリズムをつかめればサムライジャパンの躍動が期待できるだろう。
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