2019.07.09 22:04 | 大学生
第38回全日本大学ホッケー王座決定戦最終日は7日、立命館OICフィールドで男子決勝が行われ、朝日大学が2-1で天理大学に勝利し、初優勝を果たした。
2-1(0-0/0-1/1-0/1-0)
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優勝 朝日大学(初優勝)
準優勝 天理大学
3位 立命館大学
4位 福井工業大学
ベスト8 聖泉大学、明治大学、山梨学院大学、法政大学(順不同)
1回戦敗退 東海学院大学、北海道大学、大阪大学、早稲田大学(順不同)
朝日大学は一回戦で昨年の王座で敗れていた早稲田大学にリベンジを果たし、準々決勝では第4シードの聖泉大学を撃破。
さらに準決勝では3連覇を目指していた優勝候補の立命館大学をアウェーの地で下し、決勝に進出した。
対する天理大学は準々決勝で山梨学院大学にSO戦で勝利し、準決勝では関東第一代表の明治大学を破って勝ち上がってきた福井工業大学と対戦。
2-0で勝利し、決勝に進出した。
試合は17分、天理8番伊帳田樹選手(4年生)がフィールドゴールを決め、先制点をあげる。
第3Qに入り、朝日大学が反撃。
朝日8番杉山広樹選手(4年生)がフィールドゴールを決めて同点に追いつく。
勢いに乗る朝日大学は第4Q・7分に10番丹羽巧磨選手(1年生)が値千金の逆転ゴールを決めてリードする。
その後も激しい攻防が続くがゴールは生まれず、2-1で朝日大学が初優勝を果たした。
なお、今大会の最優秀選手に朝日大学の主将・井関渉二選手が選ばれた。
大学王座の過去の大会を振り返ると、天理大学と立命館大学以外の大学が優勝したのは第25回大会(2006年度)を制した山梨学院大学以来となる。
朝日大学はこれまで第29回(2010年度)、第30回(2011年度)、第32回大会(2013年度)と3回の決勝進出経験があるが、立命館大学に2回、天理大学に1回敗れ、すべて準優勝に終わっていた。
最後の決勝進出から6年が経ったが、今回の躍進について「岐阜朝日クラブ」の存在抜きには語れないだろう。
ホッケー日本リーグに参戦している岐阜朝日クラブBLUE DEVILSは2017年度、2018年度とH1(1部リーグ)で2連覇を達成。
男子ホッケー日本代表「サムライジャパン」の一員として活躍する田中世蓮選手、山田翔太選手、吉川貴史選手、福田健太郎選手、山﨑晃嗣選手、永井祐真選手、落合晴輝選手、さらには日本代表経験のあるベテラン、辻健吾選手、藤井辰憲選手などが在籍する選手層の厚いチームだ。(藤井辰憲選手は朝日大学のコーチも務めている)
岐阜朝日クラブ、朝日大学ともに指揮を執るのは1968年メキシコオリンピック出場の長屋恭一監督。
そしてこの岐阜朝日クラブと朝日大学は同じグラウンドで練習をし、主将の井関選手や逆転ゴールを決めた丹羽選手など、岐阜朝日クラブの一員として日本リーグに出場している学生もいる。
日本代表クラスの選手が多くいる環境で一緒にトレーニングや試合経験を積めることは学生の成長に大きく寄与しているだろう。
今季の日本リーグでも躍進する岐阜朝日クラブは現在、H1の首位に立っている。(2019年7月時点)
今回の朝日大学の優勝に対し、岐阜朝日クラブの吉川貴史選手は「ずっと一緒に練習し、指導もしてきた学生たちが優勝してくれたことは非常にうれしい」とコメント。
ホッケー王国・岐阜の歴史に新たな一ページを刻んだ朝日大学。
決勝で屈した天理大学、準決勝で敗れた立命館大学など、他の大学勢はこのまま引き下がるわけにはいかないだろう。
追われる立場となる秋シーズン以降、朝日大学の真価が問われる戦いが待っている。
(文・藤本一平)