【試合レポート】中国に2−1で勝利し、アンソニー・ファリーヘッドコーチ「今日の試合は本当に良かった」/東京2020テストイベント「READY STEADY TOKYO HOCKEY」

2019.08.18 17:20 | 日本代表

ホッケー女子日本代表さくらジャパン(世界ランキング14位)は8月18日(日)、大井ホッケー競技場で行われた東京2020オリンピックテストイベント「READY STEADY TOKYO HOCKEY」の第2戦で中国代表(同11位)と対戦。さくらジャパンは勝利への貪欲な気持ちと豊富な運動量で2−1で勝利した。
(0-0/1-0/0-1/1-0)

大井ホッケー競技場南ピッチで午前10時より試合が開始 写真/金子周平

大井ホッケー競技場南ピッチで午前10時より試合が開始 写真/金子周平

【得点者】
16分 FG 永井 友理(ソニーHC)
39分 FG ZHONG Jiaqi
47分 FG 永井 友理(ソニーHC)

さくらジャパンの出場メンバ―

さくらジャパンは下記の16名が出場した。
(先発選手は「×」マーク。途中交代で出場した選手は最初にピッチに立った時間を表記)

No. Po. 名前 先発 チーム(所属)
1GK景山 恵XソニーHC
7DF小野 真由美4(所属先:SOMPOケア (株) )
8MF真野 由佳梨XソニーHC
9FW永井 友理6ソニーHC
10MF永井 葉月5ソニーHC
11DF及川 栞X東京V((株)岩手めんこいテレビ)
12FW野村 香奈2南都銀行
13DF孤塚 美樹XGSK
15MF石橋 唯今Xぎふ朝日(ホンダロジコム(株))
16MF金藤 祥子8コカ・コーラ
18DF錦織 えみXコカ・コーラ
20FW清水 美並XソニーHC
22FW河村 元美Xコカ・コーラ
26DF鈴木 美結X山梨学院大学
28FW三橋 亜記Xコカ・コーラ
29MF尾本 桜子X山梨学院大学

<チーム名>
コカ・コーラ=コカ・コーラレッドスパークス
ソニーHC=ソニーHC BRAVIA Ladies
南都銀行=南都銀行 SHOOTING STARS
GSK=グラクソ・スミスクライン Orange United
ぎふ朝日=ぎふ朝日レディース
東京V=東京ヴェルディホッケーチーム

永井友理、華麗なリバースヒットで先制ゴール

中国のセンターパスで試合が開始される。試合開始5分、キャプテン真野由佳梨のドリブル突破でサークルインし、得点チャンスを作るも0−0のまま第1Qを終える。
第2Q開始早々、サークル内でパスを受けた永井友理がリバースヒットを放ち先制ゴールを決める。

ゴールを決め、ガッツポーズで笑顔の永井友理選手 写真/金子周平

ゴールを決め、ガッツポーズで笑顔の永井友理 写真/金子周平

27分には中国にペナルティーコーナーを与えてしまうが、ゴールキーパー景山恵の落ち着いたセーブにより得点を許さない。

中国選手のフリックシュートを阻むさくらジャパン 写真/金子周平

中国選手のフリックシュートを阻むさくらジャパン 写真/金子周平

さくらジャパンのチームワークが光った後半戦

日本リードで迎えた後半戦。
33分には1列目の野村香奈、石橋唯今、河村元美の積極的なプレスから得点チャンスを作るがゴールは奪えず。
昨日の試合でも得点を決めた中国のZHONG Jiaqiが39分にゴールを決め、1−1となる。

迎えた最終クォーター。47分に混戦したゴール前から永井友理が得点を決め、2−1と日本リードとなる。
48分には中国にペナルティーコーナーを与えてしまうが、ここもゴールキーパーの景山恵が中国選手のフリックシュートをしっかりと止める。50分、中国はゴールキーパーをベンチに下げ、フィールドプレーヤーを11人にするパワープレーに出る。中国の攻撃に耐え、日本の勝利で試合を終えた。

味方に的確な指示を送るGK景山恵 写真/金子周平

味方に的確な指示を送るGK景山恵 写真/金子周平

昨日のインド戦後、「FWとして得点で貢献したい」と話した清水美並 写真/金子周平

昨日のインド戦後、「FWとして得点で貢献したい」と話した清水美並 写真/金子周平

昨日のインド戦ではペナルティーコーナーの守備が課題に挙げられたが、今日の中国戦ではしっかりと修正し試合に臨んださくらジャパン。
明日のオーストラリア戦の勝利も期待したい。

ハーフタイムのピッチの気温は37度と酷暑のため、第1Qと第2Q、第3と第4Qの2分間の休憩は4分間に延長した。

試合後の監督・選手のコメント

■先制ゴールでチームに貢献した永井友理

「(得点について)今日はたまたま自分にチャンスが多くきたっていうことで、2得点できたことは良かったんですけれど、他にもたくさんチャンスがあったのでそこでやはり決め切らないといけないなと思いました。自分が他に点数を決めていれば、チームをもっと楽に勝たせることができたと思うので、良かったんですけど課題も残ったかな。

(昨日の試合から改善した部分は)戦術とかもたくさん色々あるんですけれど、気持ちの面で負けていたと昨日監督から強く言われました。1対1のコンタクトだったりとか、相手に走り負けないということをとにかく一人一人思ってやっていたので、インドの試合よりもいい試合ができたかな。

(明日のオーストラリア戦に向けて)オーストラリアはパワーでくる。押せ押せのプレーをしてくるので、それに対して私たちもパワーだけで攻めるのではなく、日本らしい攻守の切り替えの早さっていうのを特に重視してやる。頭を使ったプレーというのが大事だと思うので、人が多いところに突っ込まないとかスペースがある方に攻めるとか。そういうことをしっかりやれば相手もバテてくると思うので、前半は特に我慢してやって後半からしっかり自分たちの攻めのホッケーをしていきたいなと思っています」

■及川栞「今日は自分たちのゲームができた」

「昨日は開幕戦ということでたくさんの人の前で自分たちのプレーができなかったことが相手とか暑さじゃなくて本当に悔しかった。今日はまず自分たちのゲームをすることにフォーカスを置いてやろうと。朝早いゲームだったんですけど、(昨日の)試合後の時間でケアやミーティングをして、身体も心も一人一人がいい準備ができたから自分たちのゲームができたと思います。

(昨日はコミュニケーションの遅れが課題だったが)伝えるべきところで伝えられてなかったっていうのがミーティングの大きな課題として上がった。誰がマークを取ったとか、誰がプレッシャーに行くとかそういう細かいことわかってることでも早いコミュニケーション取ろう、それを1試合通して全員でやろう、ということを話しました。今日のゲームは自分たちのゲームイコールコミュニケーションを取るっていうことを課題にしていましたが、できたかなと思います。疲れている中でも状況はみんな一緒なので。

(明日のオーストリア戦に向けて)オーストラリアと戦ったのは去年の11月、中国でのチャンピオンズトロフィーで3−1で勝って最後いい雰囲気で終えられている。相手のやってくることとかキーマンとかも抑えているので相手のやることを踏まえながら、自分たちのプレーをまずする。自分たちのやりたいことをやらなければ勝てないと思うので相手がどうのこうのよりも次のゲームも自分たちのゲームをして、勝てば決勝に行けるのでそこにフォーカスを置いてやっていきたいと思います」

献身的なプレーでチームに貢献した及川栞 写真/金子周平

献身的なプレーでチームに貢献した及川栞 写真/金子周平

■「五輪メンバーはまだ確定していない」アンソニー・ファリーヘッドコーチ

「今日の試合は本当に良かったと思います。限られたチャンスを最大限活かし、ディフェンダーもよくがんばったと思います。

オリンピックメンバーは確定していません。30人のグループの中で選考を重ねており、こういう選考っていうのは練習を重ねていく中でやっていくことなのでまだ様子を見ています。

(今日得点を決めた永井友理については)3点でも4点でも決めるべきだったと思う(笑)彼女はゲーム中に判断をすることができるし、ゴールを決めることができる選手」と評価した。


その他の試合結果

オーストラリア 2-2 インド


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