2019.09.27 14:22 | 海外
９月２９日、オーストラリア国内最高峰の戦い、ホッケーワン（Hockey One）が開幕する。
現在、オーストラリア代表チームの世界ランキングは男子１位、女子２位。言わずと知れたホッケー強豪国である。
同国では昨年まで、６つの州と２つの特別地域の各地区が地区代表チームを結成し、オーストラリアホッケーリーグ（以下、AHL）という大会で国内チャンピオンを決めてきた。
ホッケーワンはこのAHLに取って代わる新しい大会として開催される。
昨年のAHLは男女それぞれ８チームが参加し、２グループに分かれてプール予選を行っていた。ホッケーワンではホッケーファンが高いレベルのホッケーをより多く観戦できるよう、下記の男女各７チームがホーム＆アウェイで総当たり戦を行う大会形式に変更した。
● アデレード・ファイア
● ブリスベン・ブレイズ
● キャンベラ・チル
● HCメルボルン
● NSWプライド
● パース・サンダースティックス
● タジー・タイガーズ
総当たり戦後、上位４チームが準決勝に進出。準決勝は上位２チームのホームで開催され、１位対４位、２位対３位の組み合わせで対戦する。グランドファイナル（決勝戦）は女子１位のホームで開催されることが決定しており、２０２０年大会は男子１位のホームで開催予定。
大会は現地時間９月２９日に開幕し、１１月９、１０日が準決勝、１１月１６日のグランドファイナルで閉幕となる。
今大会には合計８名（女子３名、男子５名）の 日本人選手が参戦する。
女子は下記の日本代表さくらジャパンの候補選手３名がキャンベラ・チルのメンバーとして参戦する。 （選手の掲載は５０音順）
・浅野祥代（ぎふ朝日レディース ）
・石橋唯今（ぎふ朝日レディース ）
・及川栞（東京ヴェルディホッケーチーム）
▽キャンベラ・チル女子チームのメンバー
２０１９年８月に開催された東京２０２０テストイベント「READY STEADY TOKYOホッケー」にて、キャンベラ・チルのメンバーと写真に映る３選手。
▽左２番目から及川、石橋、浅野。
男子は５名、こちらも日本代表サムライジャパンの候補選手たちが参戦する。キャンベラ・チルのメンバーとして下記３名が名を連ねた。
・福田健太郎（岐阜朝日クラブ）
・村田和麻（小矢部RED OX）
・山下学（小矢部RED OX）
▽キャンベラ・チル男子チームのメンバー
アデレード・ファイアの男子チームには下記の２名の選手が参戦する。
・膳棚大剛（天理大学ベアーズ）
・渡辺晃大（福井クラブ）
▽アデレード・ファイア男子チームのメンバー
浅野、石橋、及川、村田の４人は２４日に日本を出国し、すでにオーストラリア入りしている。メルボルンのプレミアリーグでプレーしていた山下も合流。福田は茨城国体終了後に合流予定だ。
▽５人で撮影した写真が及川のTwitterに投稿されている
アデレード・ファイアの膳棚、渡辺もすでにオーストラリア入りしており、チームに合流した。
今回のホッケーワンでは下記、３つの独自のルールが適用されている。
＜チームリストの制限＞
チームはGKも含めて、１４名までしかベンチ入りすることができない。
＜フィールドゴールコンバージョンズ＞
フィールドゴールを決めたとき、あるいはフィールドプレー中に与えられたペナルティーストロークを決めたとき、得点者は自動的に１対１でGKと対戦するペナルティーシュートアウト（以下、SO）のチャンスを得ることができる。（つまり、フィールドゴールを決めたあとにSOも決めれば２ゴール）
＜全試合に勝敗をつける＞
勝利したチームには勝ち点５、敗れたチームは勝ち点０。引き分けの際は試合直後にSO戦を行い、勝者に勝ち点３が、敗者には勝ち点２が与えられる。
フィールドゴールコンバージョンズは、「ペナルティーコーナー（特にドラッグフリック）による得点への依存から脱却するため」（ホッケーワンGM・トニー・ドデメイド）の措置として、昨年のAHL(オーストラリアホッケーリーグ）から試験的に適用されている。
いずれも「ホッケーファンがよりエキサイティングな試合を楽しめるように」（トニー）と考えてのルール変更であり、Hockey Australia（オーストラリアのホッケー競技統括団体）はこのルール変更による影響を推奨事項とともにレポートにまとめ、FIH（国際ホッケー連盟）にフィードバックする予定だ。（それらを考慮して２０２０年シーズンのルール・レギュレーションが決定する）
参考：https://hockeyone.com.au/hockey-one/rules/
ホッケーワン注目の開幕戦は９月２９日。
キャンベラ・チルの女子チームは現地時間１４時から、男子チームは１５時３０分からホーム（National Hockey Centre）でブリスベン・ブレイズと対戦。
アデレード・ファイアの男子チームは１４時３０分からアウェイ（Sydney Olympic Park Hockey Centre）でNSWプライドと対戦する。
目の肥えたオージーファンたちを唸らせる日本人プレイヤーたちのパフォーマンスに期待したい。
（文・藤本一平）
