【コラム】男子ホッケー日本代表主将・山下学 ドイツへ渡る 第2回

2020.10.06 21:10 | 海外

渡航準備

その後も順調に合宿生活を送った山下は、8月6日の渡独予定日に向けて代表合宿を早めに切り上げ、地元富山へ戻った。

コロナ禍での出国となるため、5日にあらかじめ富山でPCR検査を受け、陰性を証明。5日夜に富山空港から羽田空港に移動して前泊し、翌6日朝に羽田から成田空港へ移動というスケジュールだ。

筆者は5日夜に羽田空港で山下を取材し、想いを聞いた。

マスク姿で到着

「本当にドイツに行けるか、マジ不安やわ」

羽田に到着した山下は不安を口にしながらも、念願のヨーロッパクラブでプレーできることへの期待が表情から感じ取れた。

本人曰くスーツケースの中にはサプリメントを多めに準備したそう

翌6日。早朝に羽田から成田へ移動した山下。

そろそろ搭乗手続きをしているころかと思いを巡らせていたそのとき、山下からメッセージが届いた。

「渡航出来ないって」

話を聞くと、ドイツのクラブが用意した確認書類が十分ではなく、渡航の許可が下りないという事態に。クラブのコーチが大使館にメールを送るなどして許可を得る努力をしたが時差の関係もあってうまくいかず、6日の渡航は断念せざるを得なくなってしまった。

山下は一旦、富山に戻り、渡航は11日に延期することが決まった。

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