2024.05.09 2:30 | 日本代表
男子ホッケーの国際招待大会「第３０回スルタンアズランシャーカップ」（マレーシア・イポー）は８日、大会第４日が行われ、日本代表サムライジャパン（世界ランキング１６位／以下WR）は前回王者のマレーシア（WR１３位）を２－１で下した。日本は４戦３勝１分け（勝ち点１０）でグループリーグ２位以上が確定し、同大会では初の決勝進出を決めた。
序盤から日本が豊富な運動量と安定したパス回しでゲームを支配するが、第１Qは得点を奪えず、０－０で終える。第２Q、河邉皓星（岐阜朝日クラブ／中日コプロ(株)）のリバースヒットに反応した松本和将（山梨学院クラブ）がゴール前でタッチシュートを決めて先制し、１点リードで前半を折り返す。しかし、第３Q開始直後にマレーシアの１０番Faizal Saariにヒットシュートを決められ、１－１の同点となる。第４Q、藤島来葵（ALDER飯能/コクボ消毒(株)）のヒットシュートのリバウンドを拾った高出大暉（立命館大学）がスイープヒットを放ち、これをゴール左脇で構えていた大岡凌磨（LIEBE栃木/北関東綜合警備保障(株)）が決めて待望の追加点をあげる。その後はマレーシアの猛攻を受け、残り５分で４本のペナルティーコーナーを与えるがGK吉川貴史（岐阜朝日/中日コプロ(株)）が好セーブを連発して凌ぎきり、２－１で勝利をおさめた。この試合のPlayer of the matchに吉川が選ばれた。
▼試合ハイライト（７分４７秒／Astro ArenaのYouTubeチャンネル）
４試合を終えてまだ無敗で、決勝進出を決めることができてうれしい。マレーシア相手に素晴らしい試合をすることができ、相手の中心選手に得点を許さなかった。プラン通りに守備をタイトにできたし、前線の選手たちも攻撃的にプレーできた。決勝のことは気にせず、まずはリーグ最終戦のカナダとの一戦に集中したい。
（マレーシアホッケー連盟の記事より）
残り５分でペナルティーコーナーを多く取られたが落ち着いてセーブすることができた。ピッチの中で相手の狙いを感じ取って、コースを読むことができた。チームとしては全員で守って、全員で攻めて、やるべきことをしっかりやれている。終盤にカードをもらってしまったことは反省して、ベテランらしく落ち着いてプレーしていきたい。
第１試合のパキスタン対カナダは５－４でパキスタンが勝利し、４戦３勝１分で決勝進出を決めた。カナダは４連敗となった。
第２試合はニュージーランドが韓国を４－１で下し、４戦３勝１敗。韓国は４戦１勝３敗となった。
今大会は１回戦総当りのリーグ戦の後、１位と２位による決勝戦、３位と４位による３位決定戦、５位と６位による５位決定戦が実施される。リーグ最終戦は、日本時間５月１０日（金）１９時１５分から暫定６位のカナダ（WR１９位）と対戦する。パキスタンとの決勝戦は１１日（土）２１時３０分開始。
■日本の試合日程（すべて日本時間）
アズランシャーカップは１９８３年に始まった男子ホッケーの国際招待試合。マレーシア・ペラ州の元首長（１９７４年～２０１４年）でホッケーを熱心に支援し、マレーシアホッケーの父と呼ばれたアズランシャー殿下が創設した大会。アズランシャー殿下は国際ホッケー連盟の副会長を１９９２年から２期務め、１９９７年～２０１４年までアジアホッケー連盟の会長を務めた。マレーシアでのワールドカップ開催（１９７５年と２０２２年）も主導した。
アズランシャーカップは当初、隔年開催だったが、１９９８年以降、毎年開催になった。２０２０年、２０２１年は新型コロナの影響で大会が中止となり、２０２２年に３年ぶりに開催されが、２０２３年は年間を通じて国際大会が多く開催された影響で開催が見送られた。２年ぶりの開催となる今回が第３０回。
日本は過去５回出場し、１９８７年は６チーム中６位、２０１６年は７チーム中７位、２０１７年は６チーム中６位、２０１９年は６チーム中５位、２０２２年は過去最高の４位だった。前回大会はマレーシアが優勝し、韓国が２位、パキスタンが３位だった。歴代優勝回数はオーストラリアが１０回、インドが５回、パキスタンと韓国が３回、英国とドイツ、ニュージーランドが２回、マレーシアとオランダ、アルゼンチンが１回。
| 大会名 | 第30回 スルタン アズランシャーカップ（2024/イポー） |
|---|---|
| 主催 | マレーシアホッケー連盟 |
| 開催都市 | マレーシア・イポー UTC+8 （日本との時差-1時間） |
| 日程 | 2024年5月4日（土）～5月11日（土）8日間 |
| 会場 | スルタン・アズランシャー・スタジアム |
| 出場国 | 6ヶ国／日本・ニュージーランド・韓国・マレーシア（ホスト国）・パキスタン・カナダ |
| 試合方式 | 1回戦総当りのリーグ戦の後、その順位に基づいた順位決定戦を実施。 |
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