2024.06.29 15:15 | 海外
FIH男子プロリーグは28日、オランダ・アムステルダムで1試合が行われた。ドイツ(世界ランキング5位/以下、WR*)は英国(WR2位)と3-3で引き分け、シュートアウト戦を4-2で制した。(写真=FIH/ WORLDSPORTPICS/ FRANK UIJLENBROEK)
*WRは6月28日時点。英国はイングランドのランキングを記載。
ピッチの乾燥の影響で試合が50分近く遅れて開始。3分、ドイツが自陣サークル付近からカウンターで一気に攻め上がり、9番Niklas Wellenがダイレクトリバースヒットシュートをゴール左隅に決めて先制する。15分、英国は右サイドからヒットパスをゴール前に通し、ドイツDFが弾いたボールを拾った15番Phil RoperがGKの頭上に技ありプッシュシュートを決めて同点に追いつく。21分、英国がPSを獲得し、13番Sam Wardが右上に決めて逆転に成功する。しかし、25分、ドイツがPCを獲得。9番Niklasのヒットシュートは4番騎のスティックを弾いてゴールに入り、同点となる。32分、英国の27番Liam Sanfordが鋭いパスをサークル内に入れ、13番Samがタッチシュートを決めて再びリードを奪う。56分、ドイツがPCを獲得。16番Gonzalo Peillatのドラッグフリックシュートは英国DFのスティックに当たって軌道が変わってゴール上段に決まり、同点となる。3-3で試合が終了。シュートアウト戦はドイツのGK、74番Jean-Paul Dannebergが2回セーブし、4-2でドイツが勝ち点2を得た。
英国のSam Wardは「非常によいゲームだったし、パフォーマンスもよかった。最終的に相手が10人のときに同点ゴールを与えてしまったがこれも糧にして、次の試合では持ち堪えられるようにしたい。2試合連続2ゴールと好調を維持している要因は、チームメイトの調子がよく、チャンスを多く与えてくれているのでそのチャンスのいくつかを決めることができた。(パリ五輪についての自信は)個人的には3度目のオリンピック。自信を持っている。ここ最近チームの調子もかなり良いので、この調子をキープして、強豪国との戦いでも今週のプロリーグのようなパフォーマンスを発揮できればよい結果が残せる」と自信を見せた。
ドイツは16戦5勝5敗4SO勝2SO負の勝ち点25で暫定5位。英国は16戦9勝5敗2SO負の勝ち点29で3位が確定した。
FIHプロリーグ(以下、プロリーグ)は国際ホッケー連盟(FIH)主催の2019年1月からはじまった国際大会。それ以前まで開催されていたチャンピオンズトロフィー、ワールドリーグ・セミファイナル、ワールドリーグ・ファイナルに代わる大会としてスタートした。
男女9チームが2回戦総当たりで競い合い、シーズン終了時点でのトップチームがリーグ優勝となる。2023-24大会は12月から6月にかけて行われ、優勝チームには2026年W杯(オランダとベルギーの共催)の出場権が与えられる(開催国オランダまたはベルギーが優勝した場合はそれ以外の最上位のチームに権利が与えられる)。第4回大会(2022-23年)以降、シーズン終了時の最下位チームはFIHネーションズカップ(Nations Cup)に降格し、同大会の勝者が翌年のプロリーグに昇格する仕組みとなった。
すでに全試合を終えているオーストラリアの優勝が確定し、2026年ワールドカップの出場権を獲得した。30日に最終戦、オランダ対ベルギーが行われる。他のチームはすでに全試合を終えた。最下位のアイルランドはネーションズカップへの降格が決まっている。
日本は男女ともにFIHプロリーグへの出場経験はなく、1つ下のカテゴリーのFIHネーションズカップに出場。
女子さくらジャパンはネーションズカップの第1回大会(2022年12月/スペイン・バレンシア)で8チーム中3位、第2回大会(2022年6月/スペイン・テラサ)で8チーム中5位だった。第2回大会はスペインが優勝し、次回のプロリーグに昇格する。
男子サムライジャパンは第1回大会(2022年11月~12月/南アフリカ・ポチェフストルーム)で8チーム中6位。第2回大会(2024年5月~6月/ポーランド・グニエズノ)には出場できなかった。第2回大会への出場条件は「2023年1月31日時点の、FIHプロリーグ参加国以外の世界ランキング上位7チーム」であり、同日時点のサムライジャパンの世界ランキングは19位で条件に満たなかったため。開催国ポーランドは同日時点で日本より世界ランキングが下位だったが開催国枠で出場が決まり、男子は例外的に9チームが出場した。ニュージーランドが優勝し、プロリーグへの昇格を決めている。