2024.07.01 11:30 | 海外
FIH男子プロリーグは6月30日、オランダ・アムステルダムで最終戦が行われ、ベルギー(世界ランキング4位/以下、WR*)がオランダ(WR1位)を5-3で下した。(写真=FIH/ WORLDSPORTPICS/ FRANK UIJLENBROEK)
*WRは6月30日時点。
開始早々、ベルギーが右サイドに縦パスを通し、3番Thibeau Stockbroekxがバックライン付近からゴール前までドリブル突破。リバースヒットシュートをゴール左上に豪快に決め、先制する。12分、Nicolas De Kerpelが右斜め45度からリバースヒットをゴール左に決めてリードを広げる。オランダは13分、右バックライン付近でスクープを受けた16番Floris Wortelboerがゴール前にパスを送り、8番Thierry Brinkmanが押し込んで1点を返す。さらに2分後、再びスクープを有効に使ったオランダはサークル内で8番Thierry Brinkmanがパスを受け、浮き球をバーチカルリバースヒットで決めて同点に追いつく。27分、ベルギーの26番Victor Wegnezと24番Antoine Kinaが巧みなパスアンドゴーで右サイドを崩し、サークル内でパスを受けた27番Tom BoonがPCを獲得。16番Alexander HendrickxがGKの右足内側に低い弾道のドラッグフリックシュートを決めて3-2と再びリードを奪う。39分、ベルギーがPCを獲得。ドラッグフリックシュートがオランダ1番騎のスティックに当たり、こぼれ球を25番Loick Luypaertがスイープヒットでゴール上段に突き刺し、リードを広げる。追い上げたいオランダは第4クオーター開始早々、左サイドから8番Thierry Brinkmanがゴール前にヒットパスを通し、右ポスト付近に走り込んだ11番Terrance Pietersがタッチシュートを決めて4-3とする。58分、ベルギーは右サイドから攻撃。13番Nicolas De Kerpelのパスに反応し、ゴール前に走り込んだ30番Nelson Onanaがダイレクトシュート。審判はゴールの判定を下したがオランダはすかさずビデオリファーラルを要求。映像ではボールとスティックは当たっていないように見えたがビデオアンパイアはノーアドバイスポッシブル。当初の判定が有効となり、ゴールとなった。5-3で試合が終了し、ベルギーがオランダを下した。
FIHプロリーグ(以下、プロリーグ)は国際ホッケー連盟(FIH)主催の2019年1月からはじまった国際大会。それ以前まで開催されていたチャンピオンズトロフィー、ワールドリーグ・セミファイナル、ワールドリーグ・ファイナルに代わる大会としてスタートした。
男女9チームが2回戦総当たりで競い合い、シーズン終了時点でのトップチームがリーグ優勝となる。2023-24大会は12月から6月にかけて行われ、優勝チームには2026年W杯(オランダとベルギーの共催)の出場権が与えられる(開催国オランダまたはベルギーが優勝した場合はそれ以外の最上位のチームに権利が与えられる)。第4回大会(2022-23年)以降、シーズン終了時の最下位チームはFIHネーションズカップ(Nations Cup)に降格し、同大会の勝者が翌年のプロリーグに昇格する仕組みとなった。
優勝したオーストラリアは2026年ワールドカップの出場権を獲得した。最下位のアイルランドはネーションズカップへの降格が決まっている。
日本は男女ともにFIHプロリーグへの出場経験はなく、1つ下のカテゴリーのFIHネーションズカップに出場。
女子さくらジャパンはネーションズカップの第1回大会(2022年12月/スペイン・バレンシア)で8チーム中3位、第2回大会(2022年6月/スペイン・テラサ)で8チーム中5位だった。第2回大会はスペインが優勝し、次回のプロリーグに昇格する。
男子サムライジャパンは第1回大会(2022年11月~12月/南アフリカ・ポチェフストルーム)で8チーム中6位。第2回大会(2024年5月~6月/ポーランド・グニエズノ)には出場できなかった。第2回大会への出場条件は「2023年1月31日時点の、FIHプロリーグ参加国以外の世界ランキング上位7チーム」であり、同日時点のサムライジャパンの世界ランキングは19位で条件に満たなかったため。開催国ポーランドは同日時点で日本より世界ランキングが下位だったが開催国枠で出場が決まり、男子は例外的に9チームが出場した。ニュージーランドが優勝し、プロリーグへの昇格を決めている。