2020.10.06 21:10 | 海外
新型コロナウイルス感染症の影響で東京五輪の開催が2021年夏に延期となった。通常のホッケー競技の国際大会はベンチ入り人数が18名。しかし、五輪はベンチ入り可能人数が16名と狭き門で、この1年の延期がプラスに働く選手もいれば、そうでない選手も出てくるだろう。
自身を高めるべく、ひとりのサムライが海を越え、ホッケー大国・ドイツ(記事公開時の世界ランキング6位)の地へ渡った。コロナ禍で挑戦をつづけるホッケープレイヤーの姿を追う。(全3回で構成するコラムの第2回)
▼第1回のコラムはこちら
長年、希望してきたヨーロッパクラブへのレンタル移籍が決まった男子ホッケー日本代表サムライジャパン主将の山下学(31)。しかし、このコロナ禍での渡独はすんなりとはいかなかった。
6月から岐阜で再開された男子日本代表サムライジャパンの強化合宿。
山下も参加したこの合宿は再開にあたり、選手・スタッフは事前にPCR検査等を行い、その結果に基づいて合宿の参加可否を判断すること、合宿中にスティックやペナルティーコーナー防具などは共用せずに自分のものだけを使用すること、合宿所では密室でのミーティングを行わないことなど様々な感染防⽌策が実施された。
関係者の尽力により、合宿が再開できたことについて山下は「全員が集まって練習できることを、大変うれしく思う」とコメントし、「自粛中に戦術面のチームミーティングを毎週 WEB で行っていた。グランドで試すことが楽しみ」と意気込みを語っていた。
そして、第1回のコラムで紹介したとおり、山下はこの合宿中に自身があたためてきた欧州リーグ挑戦への想いを日本代表監督のシギ・アイクマンにぶつけ、「経験豊富でリーダーシップのある選手を求めていた」ドイツ1部リーグ・ニュルンベルクへのレンタル移籍が決まった形だ。