2022.03.23 10:00
女子ホッケー元日本代表の湯田葉月が9年間所属したコカ·コーラレッドスパークスを退団し、オーストラリアのホッケークラブ、Camberwell Hockey Club(キャンバーウェルホッケークラブ)へ所属する。オーストラリアへ飛び立つ前日に海外挑戦のきっかけや、オーストラリアで楽しみにしていること、海外挑戦を考えるアスリートへのメッセージを聞いた。
──海外へ挑戦しようと思ったきっかけはありますか。いつ頃から考えていましたか。
早く海外に出たいという気持ちはずっとありました。リオ五輪が終わった時くらいから海外でプレーしたいという気持ちはありましたが、チームの状況やオリンピックが控えていたのもあってタイミングを掴めずにいました。自分が思っていたよりは遅くなってしまったけれど、コカ·コーラでやり残したこともないし、次の挑戦として今しかない!と思いました。
──9年間在籍したコカ·コーラを離れることに不安はありませんでしたか。
不安はありませんでした。長く在籍しているとチームに対して情がわいてくるし、立場や役割もあり、なかなか出られずにいましたが、今はもう下の子たちも成長して誰が抜けてもいいようなチームに成長したので、安心して出られると思いました。大学生の時にもオーストラリアでホッケーをして楽しい思い出がたくさんあります。大学生の時はパースだったので、今回は違うところへと思い、メルボルンへ行くことにしました。
──オーストラリアに着いてからはどのような流れになるのでしょうか。
3月17日に日本を発って、オーストラリアに着いてから2日後には練習試合が予定されています。シーズンが始まるのは4月1日なのでもうすぐなんです。滞在期間はまだ決めていませんが、少なくとも10月にシーズンが終わるまでは滞在する予定です。背番号はまだ決まっていなくて、シーズンが始まる2日前くらいにユニフォームを渡されます。ユニフォームの色はこれまで着たことがないオレンジなので、それも楽しみです。
──オーストラリアのチームではどのような1日の過ごし方になりますか。
練習は週に2回くらいしかなくて、土曜日は試合です。他の日は英語の勉強をしようと思います。慣れてきたら子供のスクールとかにも参加していきたいなと思っています。
──競技ではどんなことに注力しますか。
私のプレーの持ち味はスピードだと思うので活かしたいです。ポジションはMFが1番安心してできるのですが、監督が「ディフェンスやってみよう!」と言ったらどこのポジションでも楽しんでやっていきたいですし、それが刺激にもなると思っています。
日本にいるときはチームのバランスを考えてプレーしたところがありました。言い方が難しいですが、オーストラリアでは自分をもっと出して楽しんでがむしゃらにプレーしたいです。
──競技以外ではどんなことが楽しみですか。
新しい友達も増えると思いますし、食事も楽しみです。チームはほとんどオーストラリアの選手ばかりで、1人ベルギー代表の選手がいると聞いています。趣味というか、競技のリフレッシュとしてやっているヨガやピラティスもオーストラリアでは浸透しているようなので、続けたいです。
SDGSへの取り組みはUDN SPORTSの活動でやっていましたが、オーストラリアの方が日本よりも進んでいるイメージがあり、興味があります。自分の目で見て、良いものは持ち帰りたいです。
──故障で競技から離れた時期もあったと思いますが、ホッケーを続ける原動力はなんでしょうか。
私の場合ちょっとおかしいのですが(笑)怪我をしてなかったら続けていなかったかもしれないと思います。怪我をしたから考える時間ができたし、周りの人に支えてもらっていることを改めて感じることができて、復帰して恩返ししたいという気持ちになりました。
──海外挑戦を考える女性アスリートへメッセージを!
女性に限らずですが、海外に出るというのは勇気がいるし勢いも必要だと思いますが、あれこれ考える前にまずは航空券を買っちゃうくらいの勢いで大丈夫だと思っています(笑)。細かいことは考えずに行きたい時に行くべきだと思います。私はタイミングを見すぎて、計画よりも遅くなってしまったのですが、思い立ったときに挑戦してみてほしいと思います。
生年月日:1989/7/11
身長/体重:167/55
出身地:大阪府
出身校:羽衣学園中学校/羽衣学園高等学校/天理大学
主な国際大会経歴:ワールドカップオランダ大会2014、リオデジャネイロオリンピック2016、ワールドカップロンドン大会2018
SNS:Instagram
日本代表CAP数:87
▼湯田選手のSDGsの活動の様子(UDN SPORTSのInstagram投稿)
▼関連記事